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みんとのラバーバレエ - 第壱幕 - プロローグ 「隷嬢、藍沢みんと」 (3)

(3)

一縷の望みも断たれてしまった。
みんとの表情から強気の色は失せ、最早、何も言えなかった。
「では、始めようか…」
その一言で脇の二人が動き出した。先ず、みんとの四肢の枷の金具を外し、繋がっていた 左右の手足を離した。折角、手足が自由になったにも関わらず、みんとは動揺し、狼狽えるだけだった。その為、逃げるチャンスを失ってしまった。
「え…、あ…、な、何を…、んっ!」
顔の前、口元に大きなゴムのボールらしき物が持ってこられた時、我に返ったが遅かった。 抵抗するも、最早、どうすることも出来ず、大きなゴム球はみんとの唇をこじ開け、口に填め込まれていった。
「い、いやっ! 助け…、ウッ! ウグッ !! ンググッ !! 」
後頭部でバンドが止められ、ボール・ギャグは完全に彼女の叫びを封じた。
そして、二人の男に連れられていった…。

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みんとのラバーバレエ - 第壱幕 - プロローグ 「隷嬢、藍沢みんと」 (2)

(2)

みんとが意識を取り戻した時、彼女の目に写った物は、四方をコンクリートで覆われた重々 しい空間と、先の二人を従えて目の前で自分を見下ろしているゴムマスクを被った紳士と、そして、ラバースーツを着せられていた自らの姿だった。黒いゴムのタイツとレオタードを着せら れ、深紅の合皮のコルセットを装着させられ、赤いゴムのシューズを履かされていた。手首、二の腕、足首、そして首にはそれぞれ枷が填められ、特に手首と足首は鎖が繋がれていた。 後ろ手に繋がれた手首を激しく揺さぶり、鎖を外そうとするのだが、外れる筈もなかった。足首 の方もばたつかせるのだが、同じだった。
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みんとのラバーバレエ - 第壱幕 - プロローグ 「隷嬢、藍沢みんと」 (1)

(1)

薄暗い小さな空間の中、全身をラバーで覆われた、少女がいた。
黒髪にシニヨンを結い、育ちの良さそうな顔立ちだったが、少女がしている事は、その育ち の良さそうな印象からは、大きくかけ離れていた。
床に座り込み、だらしなく股を大きく開いて、股間のファスナーを開いて指を入れていた。そ の指を動かす度に掠れるような喘ぎ声を上げ、しなやかで柔らかい躰をくねらせながら悶え、 蒼白い顔は汗に濡れた。上品そうな口元からは涎が溢れ、時折唇を舐め回す舌にはピアス が施され、 鼻にはリングを通されていた。首と四肢に填められた枷に繋がる鎖がじゃらつく音と同調するかの様に、甲高い、獣の様な、それでいて甘美な喘ぎ声を上げた。
絶頂を迎え、力が抜け、躰を横たえた少女の、その虚ろな瞳は覗き窓から覗いている好色 な眼差しを見つめ、涙を流した………。

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