利佳ちゃんのラバーバレエ - 第一幕 (改訂版)

夕暮れの街中、利佳はバレエ教室からの帰路の途中だった。
手には一枚の葉書。表には手書きで学校の寺田先生の名前と住所、裏にはバレエ教室の発表会の案内が印刷されていた。葉書は招待状も兼ねていて、これを持参してなければ入場出来ない事になっていた。
「何とか無理言って貰っちゃった」
今度の発表会に、どうしても寺田先生に見て貰いたかった利佳は、教室の先生に頼み込んで、招待葉書を一枚分けて貰ったのだった。季節は秋、日も短くなりかけていた時期の宵の口、街灯とネオンが灯り始めた街中で利佳は葉書の投函を急いだ。

バレエ教室通いに使っている電車の駅前のポストが修理中だった為、駅の裏側に利佳はポストを探しに向かった。ところが、駅の裏側には全く土地勘が無かった上、複雑に入り組んだ繁華街だった為、利佳は道に迷ってしまい、いつしか、薄暗いビル街の裏通りに迷い込んでいた。そこは周辺では治安が悪いので有名な場所で、辺りはすでに真っ暗だった。
「どうしよう…。もう、こんな時間」
時計はPM07:00を過ぎていた。利佳は葉書の投函を諦め、元来た道を引き返し始めた。
しかし、元来た道さえ判らなくなっていた。辺りを見渡すと道幅も狭く、街灯もビルの窓の明かりも少なかった。この辺りは空きビルや空き店舗等が多かったのである。
判る所まで引き返そうと戻る途中、利佳は何者かに尾行されている気配を感じた。気味悪く感じた彼女は、足早に角を曲がり、ビルの間の物陰に隠れ、尾行してる者をやり過ごそうとした。思い過ごしであってほしい。息を殺して願い続ける利佳だったが、願いは裏切られ、尾行していたらしき大人の男が利佳が隠れたビルの間で立ち止まった。そして携帯で呼んだ、二、三人の男と合流し、彼女が隠れた辺りを捜し始めた。恐怖を覚えた利佳はビルの奥へ奥へと逃れていった。
追いつめられ逃げ場を失い、助けを呼ぼうにもビルの間で電波が届かない為に携帯も使えず、息を殺して男達が諦めるのを待つしかなかった。だが、諦めずにここまで入って来たら。もし戻っても迂闊に出られない、出たところを見つかるかも。ここで一晩過ごすしかないと諦めかけた時、ある事に気づいた。利佳の背後からの街の灯りだった。奥が表通りに面していたのだ。気がつかれる危険を覚悟の上で、利佳は灯り目掛けて走り出した。ここを抜ければ助かる。家に帰れる。そう信じて。
ところが、無情にも表通りに面した所で鉄格子があり、施錠されていた。利佳は恐怖と絶望に涙し、泣き叫びながら鉄格子を揺さぶった。だが、PM10:00を過ぎた夜道に人通りは無く、車を走らす人は誰も追いつめられた哀れな女の子に気づかなかった。
それでも利佳は半狂乱で泣き叫び鉄格子を揺さぶったが、それも後から伸びた手に封じられた。口を塞がれ手を掴まれ、必死でそれらを振りほどこうと抵抗する利佳だったが、空しく大の男達に引きずられ、ビルの闇に消えていった。足下にはどさくさで踏みにじられた葉書だけが残され、それは投函される事無くその場で風化する運命だけが待っていた。

RRB-01

気がついた時には、利佳は小さな檻の中に閉じこめられていた。薄暗く窓一つない、コンクリートむき出しの壁と床に囲まれた部屋の中央にその檻は設置され、利佳は四つん這いの姿勢で拘束されていた。
着ていた服は全て脱がされていて、彼女のお気に入りのお洒落なワンピースも最近着け始めた可愛らしいブラやショーツやパニエも、無惨な襤褸布となって利佳の目の前の檻の外に散乱していた。代わりに身を包んでいたのは漆黒のラバースーツだった。頭以外の手足の指先まで全身がゴムで覆われており、ゴムの匂いと中の汗ばむ不快感が利佳を苛んだが、それ以上彼女を苛んだのは、躰に覚えた激しい痛みだった。
あろう事か、彼女の躰にはピアスが施されていた。しかも、施されていたのは乳首、鼻、舌、そして、ラビアとクリトリスであった。舌のピアスは鉄格子のリングに接続されており、舌がちぎれるかもしれないという恐怖が、手首足首の枷よりも利佳の身動きを封じていた。
だが、ピアス以上に苦痛を与えたのはアヌスとヴァキナに感じた痛みだった。彼女の膣と肛門には太いディルドゥとアヌスプラグがねじ込まれていた。これは躰ばかりでなく心をも激しく傷つけ苦痛を与えた。檻の前後左右に置かれた大きな鏡に映った自分の姿に、利佳は自分が如何なる状況にあるかを理解したばかりでなく、激しい戦慄と悲嘆を覚え、号泣した。
「ひやぁぁっ!! あえあぁっ!! ひゃうええぇっ!! (いやぁぁっ!! 誰かぁっ!! 助けてぇっ!!)」
言葉にならない泣き叫ぶ声と僅かに動く手足の枷をがちゃつかせる音が地下室に反響した。だが、それで今の彼女の状況から逃れられるはずもなく、気休めにすらならなかった。
暫くして、利佳の死角から鉄扉が開く音がした。舌をピアスで檻に留められているので振り返る事は出来なかったが、音の主の方から利佳の視界に入ってきた。

それは全身を黒いラバーで身を包んだ、がっしりした体付きの成人の男二人だった。頭から四肢の指先までラバーに包まれ、躰に革製のハーネスを装着しており、股間の性器もその形のまま黒いゴムで覆われ、太く長い竿の部分は勃起していた。手には大きめのステンレスのボール、浣腸器、長いパイプを持っていた。ボールの中には薄緑色のドロドロの半液体状のものが入っていた。
二人は利佳の前でしゃがみ込み、彼女の目線に合わせた。眼球が僅かに動く範囲内の狭い視界ではあったが、この時初めて利佳は自分を拉致し、拘束監禁し、辱めた者達を目視し、利佳は異様な姿に恐怖と羞恥を覚えた。
「ひやぁっ… 、おあひえぇっ…、 ひゃうええぇっ!! (いやぁっ…、来ないでぇっ…、助けてぇっ!!)」
利佳は恐怖で大きく見開いた瞳から涙を溢れさせながら、男達を横目で見つめ、哀願した。
だが、男達の取った行為は利佳を更なる苦痛を与えるものだった。
「腹が減ってるだろう。餌だ」
二人の男達は利佳の顎を手で押さえ、持ってきていたパイプを少しずつ慎重に口に挿入し始めた。
「ひぃ、ひあぁっ!! あがっ!! あぐぇぇ…」
四つん這いで顔を前に向けた姿勢で拘束されている為、口から食道、胃まで一直線になっており、パイプは真っ直ぐ入った。だが、同時に嘔吐感を催し、利佳は頭を振ろうとした。しかし、舌をピアスで鉄格子に繋げられているので出来なかった。そして、パイプは胃袋まで届いた。
(苦しいっ! 助けてっ!)
喉と胸の痛みと嘔吐感に苦しむ利佳を、一人が押さえつけ、もう一人は浣腸器で吸い上げた流動食をパイプを通して胃の中に直接押し込んだ。
「んぐぁ…」
味を感じなかった上、喉の異物感による吐き気を催しながらの食事は不快極まりなかった。空腹を満たされただけが救いだったが、空腹を満たされた快感はすぐさま苦痛に変わった。流動食の量が11歳の少女の胃袋には多すぎたのだ。
「あうげぇっ! ぐぇっ!」
満腹感を感じたところに更に流動食を注入された為、喉の異物による嘔吐感もあり、たちまち嘔吐した。
「ぐげぇぇっ!! ぐえぇぇっ!! 」
ところが、二人は流動食の注入を止めず、戻した嘔吐物をボールで受け止め、それを胃に押し戻した。
(助けてっ!! 殺されるっ!! )
利佳は恐怖と屈辱感に涙を流し、声にならない声で泣き叫んだ。

汚辱のディナーを終え、狭い檻から解放されたのは数時間後だった。最も部屋には時間を知る術が無かった為、利佳には時間が認識出来なかったが。拘束を解かれ、檻から出され、ようやく解放されると思い、涙と汗と涎でグチャグチャになった利佳の顔に安堵の色が浮かんだ。
しかし、彼女を待っていたのは次なる陵辱だった。
黒のラバースーツの上からラバー製の深紅のチュチュを着せられ、顔半分を覆う革製の猿轡を被せられ顎全体を締め上げられた。さらに手首足首に真鍮の枷が、首に真鍮の首輪が填められた。足には赤い液状ゴムを塗られたトゥシューズを履かされた。手首と足首の枷には鎖が繋がれ、天井から吊られる姿勢になった。
もう片方の足首の枷は床の金具に固定された。
丁度バレエの、脚を高々と前に上げた姿勢で拘束された。ヴァギナとアヌスにはそれぞれバイヴとアナルプラグがねじ込まれており、バイヴのリモコンとアナルプラグのバルーンは二人の男に握られていた。バイヴによって性器全体を揺さぶられ、バルーンによって直腸が押し広げられていった。苦痛と羞恥に、利佳は呻き声を上げて許しを乞い、助けを求めた。
しかし、そんな利佳の哀願を省みず、男達は自らの手を彼女の躰に淫らに這わせながら言った。
「佐々木利佳、1×歳。△学○年生で、しかもバレエを習ってる様な御嬢様でありながら、別名“犯禍街”と呼ばれる様な、大人の女でさえ迂闊に歩けない街の夜道を一人で彷徨くとはな。拉致してレイプしてくれと言わんばかりだ。御要望に応えてたっぷり可愛がってやるからな。我々もお前の様な幼牝を捜していたところだ」
利佳はこの先、自分がどうなるのか理解できてなかったが、理解しがたい今後に戦慄し、叫びにならない呻き声を上げ続けた。

(2013年3月)
© shiiya

利佳ちゃんのラバーバレエ - 第一幕 (改訂版)」への1件のフィードバック

  1. 田中正夫

    檻から解放後のイラスト、ありがとうございます。文章とイラストが一致、とてもいいです。
    「二人の男達は利佳の顎を手で押さえ、持ってきていたパイプを少しずつ慎重に口に挿入し始めた」のイラストがあると、とても良いですけどね。

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