ゴムゴム園美ちゃん&撫子ちゃん


天宮園美は、木之本 藤隆こと、ボケた虫から最愛の従妹の撫子を奪い返すべく、大陰謀を画策していた。ボケた虫と撫子は、互いに愛し合っていた。そこで、その愛情に楔を打ち込めば、二人の仲は裂けると考え、さらに、自分の手元に縛り付けておく為のプランも考えていた。
ある日、園美は撫子にモデルの話を持ちかけた。十六歳で学生結婚した撫子は、家計を助ける為、モデルのバイトもしていた。そのバイトを園美が紹介すると言うのだった。夫のボケた虫…、もとい、藤隆と同じ位に愛していた、従姉の園美の言葉を信じ、撫子はその話に乗った。

放課後。
二人は、とある繁華街の裏通りに足を運んだ。慣れた足取りで先を急ぐ園美に対し、撫子はソワソワと、辺りを見回しながら、やや不安げに園美の後を追った。昼下がりの、まだまだ明るい時間帯とは言え、周囲のけばけばしい風俗店の看板が、撫子の気持ちを、一層不安にさせた。二人が足を踏み入れたのは、その一角にある古い雑居ビルの地下だった。狭く暗い階段を注意深く降りていく二人だったが、不安な胸騒ぎに駆られ、強ばった表情の撫子に対し、園美は、冷酷な笑みを浮かべていた。湿っぽく異臭の漂う中、一つの鉄扉を開く園美。
そこはボンテージ・グッズの店で、革製の拘束具や、ラバースーツ等が無数に、所狭しと陳列されていた。そこは、正に別世界だった。店内の照明は、お世辞にも明るいとは言い難く、僅かな灯に照らされて、レザーやラバーが艶やかに光り、妖しげな輝きをしていた。ドアの外の古いビル特有の匂いとは異なった、革とゴムの匂い、それらをうち消す芳香剤の匂いが混ざった、異様な匂いを漂わせていた。
撫子にとって、初めて体験する世界だった。直感的に感じた恐怖に駆られ、園美の腕にしがみつき、彼女に声を掛けた。
「園美ちゃん、怖い…、こんな所、いや…。出ましょう…」
だが、園美は、そんな撫子を無視して、店の奥へと進み、声を掛ける。
「御免下さい。天宮です」
店の奥から現れたのは、店長と思しき中年男性で、どことなく卑猥そうな、品のない男だったが、園美は何度かここに来た事があるらしく、気軽に話しかけた。
「いらっしゃい。天宮さん。で、今日は…?」
園美は不敵な笑みを浮かべ、撫子を自分の前に押し出した。撫子は、事態が飲み込めず、呆気に取られた表情をしていた。
「この娘です。先日、お話した…」
「ほほう…、このお嬢さんが…」
店長は、持ち前の粘っこい目つきで、撫子をジロジロと、見回した。その好色な視線に不快感を示した撫子は、園美に帰ると、告げようとした。ところが………。
「それじゃ、この子をお願いします」
園美は、そう告げて、さっさと、店を後にした。無論、撫子を置き去りにして。園美を呼び止めようとした撫子だが、それを店長に遮られた。
「さあ、お嬢さん。こちらへ…」
撫子は店長に連れられて、店の奥、黒い帳の中に姿を消した。その時、店の入り口の鉄扉が外から施錠される音がした。外では、一人の少女が店の扉に、CLOSEの札を掛けていた。
店の奥に通された撫子は、狭く雑然とした、休憩所らしき部屋にいた。薄汚いソファに腰掛け、これ又、薄汚いテーブルを挟んで、店長と向かい合っていた。出されたコーヒーに口をつける撫子。
不味い。そう感じた。夫の入れたコーヒーとは大違いだった。彼のコーヒーなら、インスタントでも、美味かったが、これは、インスタントでもないのに関わらず、不味かった。撫子は二、三口ほどで残したが、不味いのはコーヒーの入れ方だけではなかった…。
「木之本撫子さん…、ったっけ。いや、まだ1○歳だから“ちゃん”かな。天宮さんの話だと、高校生で先生と結婚だってねぇ。好きモノだねぇ…。ムフフフ…」
(園美ちゃんったら、こんな人に何て事を…)
店長の、余りにも下衆な口調と話に、撫子は不快感を憶えた。と、同時に、園美に対しても、いくら木之元先生が嫌いだからって、こんな人に先生の事を変に吹き込み、侮辱するなんて。そういう怒りもこみ上げてきた。この時点で撫子は、いくら園美の紹介であっても、どんなモデルのバイトかは知らないが、断るつもりだった。しかし…。
「で、調教の事だが…」
「調教 !? 何の事… !? 」
訝しげな表情を撫子は浮かべた。
「おや、聞いてないのかい? ムフフフ…、あんたの調教だよ」
「私 !? バカな事、言わないで下さい !! 犬とかじゃあるまいし…」
「なるんだよ、これから。天宮さんの牝犬にね…」
「はあぁっ? な、何ふざけた事、言って…」
撫子の言葉を遮る様に、店長は一冊のファイルを撫子に渡した。ファイルを開いた瞬間、撫子は表情を強ばらせ、赤面した。そこには、ラバースーツやボンテージを身に纏い、いかがわしい行為をしている人達の写真が数多く綴じられていた。
「こ、これは…?」
「見てわからんのかね。SMプレイだよ」
「え、えす…、え…」
「そういう事には、まるっきり疎いお嬢様ならしいね。教えて上げよう」
店長は撫子に説明したが、その説明を聞いても撫子が納得する訳もなかった。むしろ、彼女の怒りを買っただけであった。
「それじゃ、園美ちゃんは私に、こんな嫌らしい事する為に、私をここへ… !? 」
店長は、嫌らしい笑みを浮かべるだけで、答えようとしない。
「騙したのねっ !! バイトだなんて、嘘ついて…」
「あながち、嘘でもないよ。あんたにラバースーツを着せて、写真とか撮らせてもらうから、モデルになって貰う事には、変わりないと思うがね。お金も、ちゃんと、天宮さんから出るし…」
「結構です !! こんな、恥ずかしい事されてまで、お金を頂こうなんて思ってません !! 園美ちゃんには、後で言っておきます。あなたとは、傍にいるだけで不愉快なので、失礼します !! 」
そう言って、撫子は鞄を手にし、席を立った。
が、次の瞬間、鞄は手からずり落ち、撫子の躰は、その場に崩れる様に倒れた。
(え? な、何? どうなっているの !? )
躰に力が入らなかった。手の握力も無くなっており、声も出なかった。店長はゆっくりと立ち上がり、彼女を見下ろす様に眺めながら言った。
「フフフ…、どうやら、コーヒーの痺れ薬が効いてきた様だな」
撫子は、さっきのコーヒーの味を思い出した。店長を見上げる、その瞳が恐怖で大きく見開いた。
店長がテーブルを避けて、ゆっくりと近付いて来た。撫子は四つん這いになって、出口に向かった。
「ア…、アアア…、アゥアゥアゥ…、ウ…、ウウーッ!アウウーッ !! 」
思わず、悲鳴にもならない呻き声を上げ、必死で逃げようともがいた。だが、店長の手が撫子の躰を捕らえ、押さえつけた。最早、こうなると逃れようがなかった。
「安心しな。薬の効き目は、すぐ、切れる。だけど、その頃には、躰を拘束されてて、やはり、動けなくなっているだろうがね。フフフ…」
「ア、アヒ、ヒ、ヒィィーッ !! 」
抵抗らしい抵抗など、出来なかった。セーラー服のファスナーが降ろされ、白いスリップが露出する。スカートも脱がされ、やがて、下着だけの姿にされた。


数十分後。
店の奥、さらに、その地下の一室。
撫子は黒いラバースーツを着せられ、小さな檻に入れられていた。彼女の躰がスッポリ入るものの、かなり小さな檻だった為、それだけで殆ど身動きが取れなかったのだが、さらに、手枷、足枷
を填められて、それを鉄格子に繋げられている為、窮屈で苦しい思いをさせていた。黒いエナメルの編み上げブーツのピンヒールを履かされた脚は、M字形に股を開いた格好で拘束され、金網か何か入っているらしい黒いゴムのコルセットは、撫子のウェストを蜂の胴のように括り上げ、後ろ手に回された腕は、肩胛骨のあたりで交差する様に枷が填められ、背中側の格子に繋がれていた。
首には幅の広い首輪を填められ左右の格子に鎖で繋がれ、長い髪は後頭部でシニヨンを結われ、口には厳重な猿轡を咬まされていた。店長の言った通り、薬の効き目は切れて、撫子の躰の感覚は回復していたのだが、それだけに、よけいに彼女を苦しめていた。
その店長は、撫子を拘束し終えると、彼女を放置して立ち去った。それと入れ替わる様に、今度は黒いラバースーツに身を包んだ男達が、三人入ってきた。彼らは撫子が入れられている檻を取り囲むと、檻を開けて、彼女の拘束を解き、外に出した。撫子は恐怖の余り、頭を振り、呻き声を上げて許しを乞い、助けを求めた。しかし、彼らは、そんな撫子の哀願を無視し、激しく抵抗する撫子を力ずくで、引き連れていった。
そこは、正に拷問部屋と言っても差し支えは無かった。大小、数多くの責め具や、鎖や縄、ラバースーツやボンテージが並べられ、僅かな照明に照らし出された薄暗い空間が、重々しい空気を孕んでいた。先程、見せられた写真を思い出し、撫子は戦慄した。これらの器具に、自分が磔られた姿を想像しただけで、身の毛がよだった。
早速、撫子は部屋の中央で手首をウィンチで吊られ、足首を大きく開いた状態で床に繋がれた。
その為、撫子の躰は「人」の字の状態に伸びきってしまった。何とか、この状態から逃れようと躰を左右に揺さぶったが、手首足首が痛んだだけだった。撫子は三人のゴム男に囲まれ、激しく身悶えしながらも、全身、至る所を撫で回され、揉みしだかれた。
顔の下半分を覆う猿轡に絶叫を封じられ、呻き声しか出せなかったが、撫子は、その瞳に涙と恐怖の色を浮かべ、必死で頭を振って、許しを乞うた。
しかし、当然だったのかもしれないが、それでゴム男達が彼女を救ってくれるわけもなかった。いや、それどころか、陵辱はエスカレートしていった。撫子を揉みしだく手が、次第に下半身、それも股間に集中し始めた。スーツの股間のファスナーが開き、ゴム男の指がヴァキナやアヌスに入ってきた。撫子も激しく腰を振って抵抗するが、ゴム男達の欲情をそそるだけだった。
やがて、撫子の足首の拘束が解かれ、漸く解放してもらえると、彼女が思い、気を緩めた瞬間、撫子の腰がゴム男達の腰より、少し高い位置まで持ち上げられた。左右の太股を二人に抱えられ、大股開きの状態にされ、残る一人のペニス目掛けて、撫子のヴァキナに入る様に、ゆっくりと躰が降ろされていった。
「ムグウゥゥゥッ !! ムグググウーゥゥゥッ !! 」
ゴム男のペニスが撫子のヴァキナを貫いた瞬間、甲高い、撫子の呻き声が室内に響いた。三人に抱えられ、撫子の躰は、正面のゴム男の腰の動きにシンクロするかの如く、前後に揺れた。呻き声、ゴムとゴムとが擦れ合う音、肉と肉とが打ち合う音、鎖が軋む音、それらが一定のリズムを持って鳴り響き、ゴム男の腰の動きと一致した。それは、ゴム男の腰の動きが、二、三回メリハリを付け、撫子の呻き声も鈍く途切れる様に、低く、二、三回出た所で終わりを告げた。
ゴム男達が一旦離れた後には、天井から手首を鎖で吊られ、立っていられず鎖にぶら下がり、項垂れる撫子の姿があった。紅潮した頬を虚ろな瞳から溢れる涙が濡らした。ヴァキナからもゴム男のスペルマが溢れ出ていた。
しかし、撫子への陵辱は始まったばかりだった。すぐさま、引き立てられて、別のゴム男と向かい合わされた。再び、太股を抱えられ、躰を持ち上げられた。撫子には、身悶えして抵抗する気力すら無くなっていた。恐怖と悲しみの色で一杯になった瞳から涙を溢れさせ、掠れる様な悲しげな呻き声を立てて、咽び泣くばかりだった。そんな撫子にお構いなく、ゴム男は彼女を再び犯した。
これが、もう一回、繰り返された。
一通り、三人のゴム男達に犯された撫子は、天井からの鎖を解かれ、猿轡も外され、その場にへたり込んだ。取り囲まれたゴム男達を、虚ろな瞳で見上げ、一人の脚に縋り付いて哀願した。
「お願い…。助けて下さい…。もう、許して…」
その時、二人のゴム男が、引き延ばしたゴム紐を撫子の臀部に飛ばし、ゴムに打たれる音と撫子の悲鳴が響いた。そして、ゴム男の一人は中腰の姿勢を取り、四つん這いの撫子にフェラチオをやらせた。ゴムに覆われたペニスを口一杯に頬張り、しゃぶる撫子。すると、後の方で別のゴム男がヴァキナにペニスを入れてきた。その時は、撫子は軽く、濁った悲鳴を上げた程度だったが、もう一人のゴム男はアヌスに入れてきた。これには撫子も思わず絶叫した。
「ギャアァァーッ !! イッ !! 痛いよぉーっ !! 痛いっ !! 痛いっ !! 痛いっ !! ムグッ !! ウグググッ !!」
半狂乱になって泣き叫ぶ撫子は、尚もフェラチオを続けさせられた。三ヶ所を同時に犯されている形になっていたが、口、ヴァキナ、アヌスにスペルマを注ぎ込まれた所で、一旦は終了した。
だが、陵辱はすぐさま再開した。ゴム男達はポジションを入れ替え、再び同じ事を始めた。撫子は四つん這いになる事すら出来ない程、参っていたので、横になった状態で犯された。フェラチオをしているのは、アヌスを犯したゴム男で、彼はそのまま、フェラを続けた。当然、撫子は口内に異臭を覚えたが、最早、その事に対しての抵抗も出来ない状態だった。撫子はゴム男達が、それぞれ三カ所を犯し終えるまで、嬲られ続けた。


撫子を陵辱し終えた三人は、彼女を置き去りにして退出した。一人残された撫子は力無く横たわるだけだった。結われていたシニヨンも解け、長い髪はバサバサに散らばっていた。やがてフラフラと立ち上がり、ドアまで辿り着いたが、ドアには鍵がかけられており、泣きながら何度もドアノブを回し続けた。そして、力任せにドアを叩き始め、叫んだ。
「開けてぇっ !! ここから出してぇっ !! 」
撫子が諦めた頃、ドアが開いた。そこには、先程のとは別のゴム男二人と、深紅のラバースーツを纏った二人のゴム女がいた。だか、撫子には、逃げたり、抵抗したり、そんな気力は残されていなかった。咽び泣きしながら、掠れる様な声で「もう嫌、もう嫌」と繰り返すだけだった。後はもう、されるがままだった。ラバースーツを脱がされ、躰の汗を洗い流され、全身にシッカロールを塗られると、白のラバースーツを着せられた。シニヨンを結い直され、頭からスッポリとラバーの オープンフェイスマスクを被せられ、再びピンヒールを履かされ、首輪、手枷、足枷を填められ、最後にコルセットでウェストを括り上げられ、次なる陵辱の用意が完了した。
撫子も、最早、この辱めからは逃れられないと悟ったからか、この後の、どんな酷い仕打ちにも、従順に服従した。
園美が、再び店を訪れたのは三日後だった。
初めて撫子を連れて来たのが、某木曜日の夕方。丁度、祝日の関係で、金、土、日と三連休だったのだが、その三連休で撫子を調教してほしいと、委託していたのだった。
店のインターホンに声を掛ける園美。
「御免下さい。天宮です。お早うございます」
〈ああ、お早うございます。今、開けますから…〉
鉄扉が開き、その中に園美は姿を消した。再び、閉じる鉄扉。施錠される音がした。
店の中で園美はスカーフを脱ぎ、サングラスを外した。1○歳とは思えない大人っぽさだった。
「撫子、どうかしら?順調に進んでます?」
「ええ、ええ、そりゃ、もう、バッチリですよ。何しろ、あんな御上品なお嬢様をラバー・フェチのマゾ奴隷に調教させて頂くんですから、皆、大張り切りで」
園美は、撫子の調教の進行具合を店長に訊ねた。相変わらず、下衆な口調だった。
「ヒィヒィ言って、よがりまくってますよ。もう、こないだまでの清楚な御令嬢様とは大違いで、淫乱な牝になりきってますよ。フヘヘヘ…」
店長との会話もそこそこに、脱いだコートを腕にかけ、店の奥の帳に手をかける園美。
「店の奥、借ります」
そう言って、帳の中へと入っていった。
全くの暗闇。
バイヴの振動音と少女の呻き声だけが、微かに聞こえてくる。
突然ライトが灯され、全身深紅のラバーに覆われた少女の姿が照らし出される。部屋の中央、椅子に座らされ、両脚を膝を折り曲げ、股を開いた形で拘束され、ヴァキナとアヌスにバイヴを挿入され、腕を背もたれに回され、手首、二の腕を鎖で縛られ、マスクを被らされ、猿轡を咬まされていた。ライトが灯ると同時に項垂れていた頭を擡げ、ドアを凝視した。
そこへ、黒のラバースーツを纏った園美が入って来た。すると、マスクの下の少女の眼差しが、それまでの怯えと悲しみに満ちたものから、怒りと憎悪に満ちたものへと、突然変わった。呻き声もまるで狼のような唸り声に変わった。園美は少女のマスクと猿轡を外してやった。口に溜まっていた唾液に咽せ、咳き込みながら撫子は、今まで園美に見せた事の無い、怒りと憎悪に満ちた眼差しで彼女を睨み、低い声で言った。
「嫌いよ…。園美ちゃんなんか…。こんな事する、園美ちゃんなんか、大っ嫌いっ !! 」
一方、園美も、今まで撫子に見せた事のない、冷酷かつ残忍な眼差しで彼女を見つめながら、冷たい口調で言った。
「私もあなたが嫌いよ」
撫子は言葉を失った。まさか、自分が園美に嫌われていたとは、思っても見なかったからだ。尚も言葉を続ける園美。
「木之本先生なんかに、現をぬかす、あなたが大っ嫌いだったの…」
その一言で、撫子は園美の真意を悟った。撫子に園美の手がゆっくりと伸びてくる。
「私の好きな撫子はね…」
園美の指先が、軽く撫子の胸から腹部にかけて、撫で回す。ゆっくりと下に降りてくる。
「私の方だけを向いてくれる撫子」
ヴァキナのバイヴを引き抜く。
「私だけを好いてくれる撫子」
アヌスのバイヴを引き抜く。
「私から離れない撫子」
自分の股間に二股のディルドゥを装着する。
「私だけの撫子」
再び、園美の掌が撫子の躰を撫で回す。その手つきは、執拗なまでに愛しげだった。そして、園美の顔が、撫子にキスを迫る様に接近して来た。
その瞬間、撫子は園美の顔に唾を吐いた。
「近寄らないでっ !! ケダモノッ !! 」
園美は撫子の罵りに動じる事なく、顔の唾を舌で舐め回しながら、言った。
「そのケダモノの従妹は誰かしら?」
撫子が園美の一言に、逆に怯んだ瞬間、園美のディルドゥが撫子の二つの穴を同時に貫いた。
撫子は絶叫した。そして、園美は腰を前後に激しく動かし始めた。その動きに合わせるかの様に、撫子は悲鳴に誓い喘ぎ声を上げ始めた。
それは、正に異様な光景だった。黒のラバースーツの少女が赤のラバースーツの少女を犯している。二人はゴムを纏った、牝の淫獣と化していた。椅子に拘束されている撫子に覆い被さる様な姿勢の園美の目つきは尋常では無かった。撫子は激しく頭を振って泣き叫ぶ。
「アアーッ !! アーッ !! そ、園美ちゃんの変態っ !! キチガイッ !! 」
「狂っちゃいなさいよ !! あなたも狂っちゃいな !! 」
「せ、先生はこんな事しないっ !! 」
「そうでしょう !! あの男は、こんな素敵な事してくれないでしょう !! 」
「いやぁっ !! 先生は、とても優しいわっ !! 乱暴じゃないっ !! 」
「そうよねっ !! 優男だから、刺激が足りなかったのよねっ !! 」
「止めてぇっ !! こんな事いやぁっ !! 快楽なんかいらないっ !! 」
「撫子の嘘つきっ !! 本当はこうして欲しかったんでしょ !! SEXが好きなんでしょ !! 苛められるのが大好きなんでしょ !! ラバーの感触が気持ち良かったんでしょ !! ホントの事、言いなさいよ !! 」
「違うっ !! 違うっ !! 違うわっ !! 違うわっ !! 」
撫子が言葉で否定すればする程、躰の方は敏感になっていった。園美の辱めに抗う事が出来なくなっていった。その後、園美は撫子を夕方まで、繰り返し、繰り返し犯し続けた。他の誰よりも激しく撫子を嬲った。撫子が解放されたのは、日暮れ頃だった。
その後も、園美は撫子を連れて、頻繁に訪れ、彼女を辱めた。無論、藤隆には秘密だったが、いつ、園美から彼にこの事がばらされるか、判らなかった為、撫子は園美の愛奴にならざるを得なかった。だが、この時、すでに園美から藤隆に、撫子の痴態を写した写真が送られていた。
(撫子が私の元に戻って来るのも、時間の問題ね…)
園美は撫子が、自分のピンヒールを恭しく舐めているのを、満足げに見ながら、そう思った。ふと、撫子が顔を上げ、園美の顔を見つめていた。目と目が合う二人。
「園美ちゃん…、大好きよ…。愛してる…」
かつて、園美を罵った撫子とは、打って変わった一言だった。撫子は虚ろな笑みを浮かべた。
「私もよ、撫子…」
園美は撫子を引き寄せ、抱きしめた。もうすぐ、愛しい撫子を取り戻せる。そう思い、園美は微笑んだ。だが、撫子も、不敵な笑みを浮かべた。
数日後の学校。撫子と藤隆は、相変わらず、仲睦まじかった。その事を不審に思った園美は、一つ、モーションを掛けてみる事にした。休み時間、園美は藤隆を中庭に呼び出した。
「木之本先生。撫子の事なんだけど…」
「ああ、僕も彼女の事で話があったんですよ」
「私に?」
「ええ。でも、あなたから先に、どうぞ」
「そう。それじゃ…、先生、撫子の写真、御覧になりまして?」
「え? ああ、あのゴムの服、着ていたやつですね。僕も、その事だったんですが…」
園美の口元に笑みが零れた。彼は撫子の痴態を知っている。そう思い、成功を確信した瞬間、彼の口から、信じがたい言葉が漏れた。
「撫子さんは、殆ど泳げないので、本当に潜らせる事だけはしないで下さいね」
「へっ? 潜ら…?」
園美は一瞬、何を言っているのか、理解出来なかった。
「だって…、モデルのバイト…、ウェット・スーツのモデルでしょ? スキューバ・ダイビングの…」
(うぇっとすーつ !? すきゅーば・だいびんぐ !? )
「撫子さんに、“ウェットスーツのモデルか”と訊ねたら、“そうです”って…」
園美は愕然とした。目の前のボケた虫が、ここまで大ボケだったとは思わなかったからだ。藤隆が、SMプレイとしてのラバースーツを知らなかったばかりでなく、ゴムの服と言えば、潜水服の類くらいの認識しか持ち合わせていなかった事を知り、絶句した。
(だ、だけど、もっと凄い写真、送っていた筈。何故… !?!? )
そう思った瞬間、園美の足元に、紙袋が投げつけられた。紙袋が飛んで来た方向には、撫子が立っていた。彼女は藤隆に甘えるように、腕にしがみついた。
「先生。園美ちゃんなんか放っといて、行きましょうよ」
撫子は、無理矢理藤隆を連れていった。その時、彼女は横目で園美を見つめながら、残酷そうな笑みを浮かべた。呆然とする園美は、我に返り、撫子が置いていった紙袋を開いた。
すると、そこには、撫子の痴態を写した写真が、ビリビリに破られて入っていた。園美は呆然としながらも、泣きだしそうな顔になり、その場にへたり込んだ。
その後、彼女達が、例のボンテージ・ショップを訪れる事は二度と無かった。
やがて、撫子と藤隆には、子宝が授けられた。
園美が泣いて、地団駄を踏んで悔しがったのは、言うまでも無い。

(2002年4月)
© shiiya

ゴムゴム園美ちゃん&撫子ちゃん」への3件のフィードバック

  1. Philip Elthorpe

    Will there be a english language version of this and the other stories done, or are these solely Japanese user items?

    返信
    1. allegria 投稿作成者

      You have already noticed that the novels tagged on “Guest Corner” are written by Mr. Shiiya, fan-fiction posts as spontaneous collaboration to my website from a decade ago.
      I sincerely apologise that no English version is available. I have no time at present to prepare the translation in a “responsible way”, in terms of technical quality and adequate content.
      Surely, I can confess without hesitation that his posts have enough value to confirm the excellence of fan-fiction entertainment, and no wonder that somebody prepares other versions translated into other languages.
      But I expect you to understand, some authors like him consider that such fan-fiction works should not be put in beyond their control, with “convinced exposure” on world-wide website.
      Such emotion may be attributed to a vague sense of guilt or shame, I also get that feeling often.

      返信
      1. Philip Elthorpe

        I appreciate that, Allegria. It’s even better than you’ve taken the time to restore parts of your original site alongside what you’ve managed to do since your unintentional hiatus.

        返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です