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みんとが意識を取り戻した時、彼女の目に写った物は、四方をコンクリートで覆われた重々 しい空間と、先の二人を従えて目の前で自分を見下ろしているゴムマスクを被った紳士と、そして、ラバースーツを着せられていた自らの姿だった。黒いゴムのタイツとレオタードを着せら れ、深紅の合皮のコルセットを装着させられ、赤いゴムのシューズを履かされていた。手首、二の腕、足首、そして首にはそれぞれ枷が填められ、特に手首と足首は鎖が繋がれていた。 後ろ手に繋がれた手首を激しく揺さぶり、鎖を外そうとするのだが、外れる筈もなかった。足首 の方もばたつかせるのだが、同じだった。
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