奈緒子ちゃんの拘監日記4

 ♂月♀♂日 エネマの日
 私がここに拘束監禁されてから、半月になります。
二度目の浣腸の日を迎えました。前回はここに監禁される前に食べた物も含んでいた為、かなり酷くお腹が張っていましたが、量は兎も角、流動食ばかり与えられていたので、前回程のお腹の張りはありませんでした。
 それでも、破裂しそうな苦しさに変わりなく、早く出させて欲しいと思う反面、前回のような浣腸の苦しさを味わされるのかと思うと憂鬱を通り越して恐怖でした。

 朝の給餌が終わると、お腹の膨張感に苦しむ私を放置して、御主人様は浣腸責めの支度に取りかかりました。一週間前と同じ道具や薬剤が用意され、二回目の浣腸責めが始まろうとしています。
 ところが、御主人様は暫くこの場を離れ、何かあったのか訝しんでいると、テレビを持って現れました。
 テレビなんかどうするのかと思っていたら、配線を繋ぎ終えるとスイッチを入れたのです。映ったのは朝のニュース番組でした。暫くぶりに見るテレビでしたがニュース番組なだけあって、私には難しい内容で、最も楽しいバラエティやお笑い番組であっても、今の私にはそういう物で楽しく笑っていられる心境ではありませんでした。
 そのうち、番組は朝のワイドショー番組に変わり、その番組内容に驚きました。
 私が行方不明になってる事がニュースになってて、その事が特集になっていたからです。
 《今月△▽日から行方不明になっている、友枝町の女の子、柳沢奈緒子ちゃんは、消息を絶ってから二週間が経過した現在も尚、その足取りがつかめておらず、安否が気遣われています。それでは、ここまでの経緯を振り返って見ましょう》
 《私は今、現在行方不明になっている柳沢奈緒子ちゃん(1×才)の御自宅前にいます。奈緒子ちゃんは今月△▽日、午前9時30分頃、御家族に「図書館に行く」と告げて外出しました。その日、夕方6時を過ぎても帰宅せず、お母さんが携帯に電話をかけても繋がらず、図書館にまだいるから電源を切っているものと思い、もう少し様子を見ていたら、図書館の閉館時間午後8時を回っても連絡が取れない事を不審に思い、図書館に連絡してみた所、もうすでに職員しかおらず、そればかりか、奈緒子ちゃんは来ていないというのです。普段から読書好きで、頻繁に図書館を利用する奈緒子ちゃんと図書館の職員は顔なじみで、友枝町の図書館の規模から来館していたら気づくという事でしたが、その日は職員も常連の利用客も、誰も奈緒子ちゃんが来ているのを確認していませんでした。先日、私共が取材したところ、当日の館内の防犯カメラにも奈緒子ちゃんは映っておらず、図書館のコンピューターにも、奈緒子ちゃんの蔵書の貸し出し閲覧記録はありませんでした。お母さんは直ぐさま、110番通報をし、奈緒子ちゃんの捜索願を出しました》
 私がここでレイプされ、拘束監禁されている頃、お家の周辺では私を探して大騒ぎになっている事を知り、嘘をついてここに来た事を後悔しました。
 (ごめんなさい、ママ…。嘘をついた罰が当たったんだわ。正直に話していたら、こんな事にならなかったのに…)
 私は両親や親しい人達に心配かけている事を悔い、涙が止まりませんでした。
 〈この柳沢奈緒子ちゃんって子、どこいっちゃったんだろうな。同じ“NAOKO”でも虻(あぶ)能(のう)丸(まる)艶(な)堕(お)子(こ)ならここにいるんだが。悪い大人に強姦されて艶(な)堕(お)子(こ)みたいな目にあってなければいいけどな…。フフフ…〉
 私を心配している人達を嘲笑うような言い方に、私は御主人様を睨み付けました。無論、今は外が明るく中の照明が点いてないので、御主人様からは睨み付けた私は見えませんでしたが。
 《警察のその後の捜査で、その日の奈緒子ちゃんの足取りが判ってきました。奈緒子ちゃんは自宅から約5分程の距離の、京横交通バス友枝中央通り停留所から09:38通過の東京駅行きのバスに乗り、東京駅に向かったというのです。この便のバスの運転手が奈緒子ちゃんのバスの乗り降りを確認しており、車内モニターにも奈緒子ちゃんの姿が録画されていました。東京駅では駅構内のカメラに奈緒子ちゃんの姿を確認できませんでしたが、ある駅員が奈緒子ちゃんに声をかけられており、その時八皇子行きのホームを案内したという証言が得られたのです》
 この時、私の脳裏に淡い期待が浮かびました。お巡りさん達がここまで辿ったルートは、私がここに来るまでの道のりそのままだったからです。もしかしたら、ここを見つけ出して助け出して貰えるかもしれない。
 そう思ったのでした。
 そんな私を見透かすかの様に、御主人様が話しかけてきました。
 〈助けが来るとでも思っているのか。確かに警察もあそこまでたどり着いていた様だな。だが、そこまでだ〉
 どういう事か判りませんでしたが、私はいつか助けが来ると信じる事にしました。

 《そして、八皇子駅前の商店街に設置されている防犯カメラの映像を調べてみると、八皇子駅裏のシナノ通運流通センター方面に向かって歩いている奈緒子ちゃんの姿が録画されていたのです》
 《私は今、そのシナノ通運流通センター前にいます。御覧の通り、幾つかの企業の倉庫や駐車場が集まっており、平日は荷物の配送や会社の営業の車が行き交う場所なのですが、奈緒子ちゃんが失踪した事件当日は日曜日だった事もあり、とても閑散としていたと言います。また、辺りには住宅が少なく、子供を見かけるのは希であるため、平日に奈緒子ちゃんが歩いていたら目立っただろうと近所の住民や会社員達は証言しています。しかし、この辺りでの奈緒子ちゃんの目撃情報はなく、ここで奈緒子ちゃんの足取りは途絶えてしまったのです》

  〈さてと、そろそろ始めるか〉
 私がワイドショーに見入っている最中に浣腸責めが始まりました。先週と同じ濃度と量のグリセリン液が私の直腸内に注入され始めました。ただ、先週と異なるのは水で二倍に薄められ、500㏄の浣腸液になった250㏄のグリセリンが、一度に全て入れられたのです。前回は250㏄ずつ二回に分けて入れられたのですが、それが一度に500㏄入れられた為、前回以上の苦しみを味わう事になったのです。
 〈フフフ…、世間が捜している柳沢奈緒子っていう女の子は、虻(あぶ)能(のう)丸(まる)艶(な)堕(お)子(こ)に生まれ変わって、ラバーSEX奴隷としての調教の真っ最中だ。捜すだけ捜せばいい〉
 (見てなさい! 今に貴方なんか、警察に逮捕されて刑務所にいっちやうんだわ! そう言ってられるのも今のうちよ!)
 私は、ワイドショーで私を捜す人達を嘲笑う御主人様を睨み付け、心の中で憎々しげに、そう言いました。
 程なく、猛烈な便意が私を襲い始めました。
 テレビの方は画面が変わり、見覚えのある光景でした。

 《奈緒子ちゃんの足取りここで途絶えしたが、警察の捜査や私達の取材の中で一台の不審車両についての情報が入って来ています。私が立っているこの場所。シナノ通運流通センター倉庫と横須賀物産倉庫の裏通りなんですが、ここにどちらの会社、関係者の物ではない一台の乗用車が駐車してあるのを、横須賀物産倉庫を管理する警備会社の警備員が目撃していたのです。時間は丁度奈緒子ちゃんが駅前の防犯カメラに映っていた時刻の約10分前。その車両は約30分後に同じ警備員がこの場所に来た時にはすでに無かったという事でした》

 (ここ、私がこの人と待ち合わせて、ここに来る車に乗せられた場所だわ)
 テレビのレポーターやキャスターは、その車の車種やナンバーまで取材しており、私が乗せられた車に間違いありませんでした。
 私は便意と腹痛に苦しみながらも、ここまで調べられて車まで特定されてる以上、足がつくのは時間の問題だと思っていました。
 ところが、御主人様はニヤニヤと笑みを浮かべながらテレビを見つめるだけでした。

 《警察は奈緒子ちゃんが行方不明になってから一週間後、公開捜査に踏み切りました。そして寄せられた情報のうち、三日前に、ここから車で約20分の距離の八皇子郊外にて、道路工事現場の交通誘導警備を行っていた警備員の、誘導していた車の中に、奈緒子ちゃんらしい女の子を乗せた車があったという証言があったとの事です。運転していた人物の顔はフロントガラスの光の反射で確認できなかったそうですが、車種とナンバーはシナノ通運流通センター倉庫近くにあった車と同一であった可能性が高く、警察はこの車両の特定を急いでいます》
 《取材、お疲れ様でした》
 《今回取材して判ったのは…》
 私は便意と腹痛に苛まれながら、そのワイドショーに見入っていました。車まで特定されているのなら、いずれは救出される。そう信じ始めてました。
《奈緒子ちゃんのお母さんの話によりますと、奈緒子ちゃんは普段から読書好きで、特に怪談話とかオカルトや都市伝説とか、そういう不思議な話が大好きで、そういう類いの本を好んでお小遣いで買って集めていたそうです。ところが事件後、奈緒子ちゃんの部屋からそれらの本が無くなっている事に気づいたそうです》
 《奈緒子ちゃんが事件当日持ち出したって事ですか?》
 《その可能性が高いという事です。ただ、お母さん自体はそういう本に興味がなかったそうなので、その本の題名等を記憶してないとの事です》
 《ありがとうございました。それでは、警察の捜査状況について…》

 意識が朦朧としかけた頃、地獄の便意と腹痛から解放されました。お腹の膨張感が緩み、排泄物がホースを通って流れていくのが判りました。
 〈フフフ…。警察を期待しても無駄だ。奴らはここまで辿り着けない〉
 (そんな事、あるもんですか。車まで判ってるのに…)
 〈車から持ち主を割り出そうとしてるみたいだが、残念ながらそれは不可能だ〉
 (えっ!? どうして!?)
 〈何故なら、あの車はもう無いんだ。いや、事件前から私の所に車は無い事になっている〉
 (!?!?)
 丁度、テレビのワイドショーの中で車の事についての話になりました。

 《横須賀物産倉庫の警備員が不審車両のナンバーを控えていたのですが、警察の捜査によると、該当する車両はなく、このナンバーの登録もされていないという事です》
 《と、言うことは、偽造ナンバーだった。盗難車両である可能性もあるって事ですか》
 《はい。もし、それが盗難車両だとしたら、他の犯罪に使用された可能性もありますが、今の所、現場周辺では他の犯罪被害の報告はないと言うことです》
 (偽造ナンバー!? どういう事!?)
 〈実はあの車は私のだが私のではないんだ。お前をここに閉じ込める三日前に前もって警察に、車の盗難届を出しておいたんだ。だから、事件当日私は車を持ってなかった事になってるんだ。しかも、あのナンバーは私が自前でこしらえて私の車に貼っておいたもので、すでにナンバーは元に戻して車自体も人目につかない山奥に捨ててきた。もし、仮に発見されたとしても、雨風に野ざらしになって、お前が乗っていた痕跡なんてかき消されているだろうよ。フフフ…〉
 私は余りにも計画的に用意周到に、ここに閉じ込められた事を知り、慄然としました。
 確かに御主人様は、ここまで運転するのに、かなり遠回りしており、私はこの家の近所の人達の誰とも会っていませんでした。
 そして、抱いていた僅かな淡い希望や期待が、押しつぶされるのを感じ取らされました。
僅かな希望を絶たれ、絶望感に打ち拉がれる私に追い打ちをかける様に、次の浣腸責めが始まりました。ぬるま湯での腸内洗浄で、大量に注入させられました。
やがて、それは猛烈な便意となって、私を襲いました。

  私は今、午前中の浣腸責めを終えた後のバイヴ責めに苛まれています。
 「ムグゥゥッ!! ンググウゥゥッ!! ウグッ!! ウグッ!! ウグッ!!」
 (いやぁっ!! いやぁっ!! 助けてぇっ!! 助けてぇっ!!)
 私は最早、呻き声を上げて泣きじゃくるだけでした。一時的に救出を期待し、御主人様に憎悪の眼差しを向けた勢いはすでに失せ、絶望に涙し、許される筈の無い許しを乞い続けるしかありませんでした。
 (い、イくうぅぅぅぅっ!! イくうぅぅぅぅっ!! イくのいやっ!! イくのいやぁぁぁぁぁっ!! )
 何度絶頂を迎え、それを拒んでもバイヴは機械的に性器を刺激し続ける…。
 この後、例えバイヴが止まっても一定の時間が来たら再びバイヴが私を苛み始める…。
 (本人記述不可能な為、丸木戸沙弩氏による代筆)

(2014年1月)

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