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利佳ちゃんのラバーバレエ - 第四幕 (改訂版)

 檻の中、虚ろな表情で利佳は食べ物を咀嚼していた。大きめのチャック式袋に入れられた料理を手づかみで口に運んでいた。鎖も外されて手が使えたので自分で食事する事が出来た。以前は椅子に拘束された状態で男達に食事を与えられていた。自分が食べたい物は与えられなかったが、栄養バランスが取れた、良い食事が与えられていた。食事の量や間隔は区々だったが、これも考慮されていた。
ただ、箸やフォーク、ナイフやスプーンは勿論、皿やカップ等の食器類は、凶器にされて抵抗や自傷されるのを防ぐ為、与えられてなかった。その為、利佳の食事風景は、テーブルマナーも食事作法もへったくれもない、極めてだらしないものだった。ポタージュ等のスープ、汁物でさえチャック袋から直に飲んだり、手で掬って口に運んだ。その為、利佳の口周りや胸元、掌は料理のソース等で汚れて、べとつかせていた。
それでも、汚れを気にして飲み水で洗い落とそうとしたりする仕草は、育ちの良い御嬢様らしかった。

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